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昨日から第72期王将位をかけたタイトル戦が始まりました。藤井聡太王将(五冠)に羽生善治九段が挑む本シリーズ、先手番の藤井先生が91手で先勝。名人位への挑戦でも先頭をひた走る藤井先生には全タイトル制覇・八冠への期待がかかります。一方羽生善治先生は、言わずもがな、前人未踏の通算タイトル獲得100期をかけた挑戦です。次局は21日から大阪・高槻市の山水館で。
将棋棋士の実力を測る指標として、イロレーティングの数値が(非公式で)公開されています。12月末で、藤井聡太先生はダントツ1位で2千点超え、羽生善治先生は1,800点弱で現役10位前後。数学的には、レーティング差が200開くと上位者の勝率が76%となります。7番勝負のうち4勝が求められるこの勝負、下馬評としては圧倒的に藤井聡太先生有利でしょう。そもそも藤井先生は、一流の棋士ばかりが集うタイトル戦での勝率が8割を超えています。昨日の69手目・6五桂にはしびれました。人知を超えた強さ。
それでも今期、全力で羽生先生を推しています。AI研究前提の現代において、52歳の羽生先生がタイトル戦の挑戦者になるだけでもとんでもないことです。しかも、トップ棋士ばかりの総当たりリーグ戦で挑戦者を決める王将戦で挑戦者になるのは、並大抵のことではないのです。(熱弁)
Number 1060号に掲載されていた羽生先生のロングインタビューが素晴らしかったです。
−負ける恐怖心は少しずつ無くして いますか。 それとも持ち続けている?
「勝ちたいという気持ちを強く持ちすぎると、オーバーモチベーションで自分の力が発揮できない。だから、そぎ落とすことが 大事です。 ただ、負けたくないという気持ちまで無くなると、モチベーションが下が るので意味がないんですよ。本当に何のためにやってるのかわからなくなっちゃう。だから、その「間」が一番いいですね」
−勝ちたいとは強く思わないけど、負けたくない気持ちは持ち続ける。
「そうです、そういうことですね」
勝ちたいではなく、負けたくない。↓のインタビューの中では、「自分なりに試行錯誤を続けている状態。いろんなコトをチャレンジしてみる、やってみるという心境」と語っていらっしゃいました。30年以上将棋と向き合い続けても探究をやめない羽生先生の挑戦、これからもじっくり拝見させて頂きます。
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
善行に目を向けよう:Good News Networkが、2022年に起きた「心温まる行動」10選をまとめています。2番目、自動車を降りて傘を差し出す男性、かっこえぇな。 (Good News Network, link)
「自律」を考える:本当にそうね。優れたスポーツマンはあまねく自律的です。>『「自律せよ」これは現代の私達へ向けられた最大の挑戦だと思っています。』 (yamotty, link)
2023年に起きるだろう23のこと:毎年恒例のVoxの1年予測。アファーマティブアクションが違憲と判断され、MDMAがFDA承認済みの治療薬となり、Open-AIからGPT-4がリリースされるだろうと。 (vox, link)
シリコンバレー神話が崩壊する2023年:Twitterをはじめ多くのソーシャルメディアは行き詰まり、Apple発のイノベーションはAirPods以来止まり、Amazonは1.8万人を解雇、Metaはメタバースと共に沈もうとしている。果たしてBigTechは米国西海岸の成長神話を守ることが出来るか。Axiosからは"Layoffs are tech's new normal"なんて記事も出ています。Layoffs.fyiもなかなか。 (The Atlantic, link)
ユーザーの睡眠不足に対応するTiktok:先週の金曜から一部のユーザーに対して、就寝時間が近づいてきたことを示すリマインダーをサービス内で提供するテストを開始。昨年夏から、特に10代向けの適正利用を推進する機能実装を続けています。 (TechCrunch, link)
CES2023が始まった:先週5日から。新しい車両コンセプトや高度な運転支援技術が紹介されています。スマートホームガジェットやゲーム向け機器も。ユカイ工学さんが発表した呼吸誘導型ロボットクッションfufulyがInnovation Awardsを受賞しています。ちょっとほしい。ソニー・ホンダ共同開発のEV・アフィーラも発表されました。 (The Verge, link)
米国ではドラッグストアで中絶薬が買えるようになる:先週木曜日にFDAが規制変更を発表、処方箋があれば郵便でも対面でも薬を受け取れます。とはいえ、中絶禁止へと舵を取る赤い州ではこの規制が持つ意味は限定的。今年もいろんな政治的闘争の火種になりそうです。 (Axios, link)
三菱MRJはなぜ失敗したのか:大作。事実を正しく認識しないと、次への学びにならない。しかし人事がやたらと重大事項になる大企業において、組織としてこの正しい認識を行うことがいかに難しいか。 (note, link)
紙に依存する海運業:船・コンテナ・貨物いろんなデータが入り乱れて、ロックされたシステムの中に保存されていると。こんなこと考えたこともなかったなぁ。>"貨物のインターネットが存在すれば、投資はよりデータ駆動型になり、貿易金融は投資家にとってさらに魅力的なターゲットになる" (logic magazine, link)
水分不足が老化を早める:米・国立衛生研究所から出た研究報告。1.1万人のアメリカ人高齢者を25年追跡したところ、水分摂取量の不足は高血圧、高コレステロール、高血糖、及び早逝のリスクと関連していることが判明。毎日最低2リットル。コツはこちらから。 (Axios, link)
1日3回1~2分間活発に動くだけでよい:豪・シドニー大の研究チームによると、これだけで死亡リスクが40%減るとのこと。 (National Geographic, link)
イルカ目線で狩り現場を体験する:「十分に調教された6頭のイルカにGoProカメラを装着し、それぞれに異なる場所で遊泳や狩りの様子を記録」 (nazology, link)
私のほぼ日プレイリスト:12/26~1/5まで11日間、ほぼ日刊イトイ新聞の編集を担当している10人の書き手が好きな記事を選んでいます。 (1101.com, link)
より幸せな2023年の作り方:結局、良い家族と良い友人関係に帰着するんやなぁ。 (The Atlantic, link)
機械学習による競馬予想で安定して勝てるのか? (2022年に半年奮闘した上での考察):これはZennの名記事。競馬AI / 予想Tech Advent Calendar 2022 なるものがあったのね…!! (zenn, link)
📙本
良い戦略、悪い戦略:年末年始に改めて再読。計画と戦略の混同がいかに多いか、独自の視点・観点が失われたただの願望は戦略ではない。 (Amazon, link)
おのぞみの結末:星新一のショートショートを続々と読み始めています。淡々と、しかしプロットがしっかりしていて、これで長編かけるやん、な気持ちになります。 (Amazon, link)
📻観た/聴いた
Rebuild 350 Mister 0-1:Twitterの今後。ChatGPTの革命。 (link)
Vessel Finder:世界中の大型客船やタンカーの運航状況を確認できる、海のFlight Rader。見てて楽しい。 (link)
Altamira:いつか買いたいなと思わされる作品がたくさん。 (link)
鎌倉殿の13人:年末年始で全話一気観しました。号泣。名作やんけ。 (link)
RRR:世界的大ヒットインド映画・バーフバリシリーズを手がけたS・S・ラージャマウリ監督の最新作。今年世界最大国家になるインドでは、細かい整合性ではなく勢いなんや!を痛感させてくれる作品でした。終わったあとに劇場に拍手と笑いが混在する不思議作品。 (link)
ジンバブエのソムリエ:これも年末年始に。南アに逃れたジンバブエ難民の4人がワインの魅力にとりつかれ、フランスで開催されるソムリエ世界大会に臨む様子を描いたドキュメンタリーです。 (link)
🧩感じた/感じている
フットボールの中なら、ラグビーが圧倒的に面白い。フランスW杯いきたい。
とある映画監督が言った『作家であることは、残りの人生、毎晩宿題をするようなものだ』という言葉は、あらゆる作り手・書き手に当てはまる。
1月も5月も11月もおなじように過ごしたい。
迷いこそが救いである。
DXのDに焦点が当たりすぎている。X=Transformation・変革はどこに行ったのだろうか。本当に変革を求めてDXに携わっている人はどれほどいるのか。
🍵今の関心事
年末にさらに積み増してしまった積ん読、いつ手をつけるか。
9-10月のパリ往復航空券をいつとるか。
今年1年、どんなふうにCobe Associeの採用を進めていくか。神戸・東京拠点をそれぞれ強化したいなと思っています。
🥑活動報告
正月三が日から献血に行ってきました。賑わっていたので、ほっこりしました。
先週からひっそり仕事が始まっていますが、ペースを乱さぬよう、自らの出来ることを最適なペースで全うしていけると良いなと思っています。
といいつつも三連休ずっとお仕事でした。しっかり休むぞ。
今週も、Happy Weekを:-)