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TBSラジオ・東京ポッド許可局を聞いていたら、サンキュータツオさんが私の地元・長野県飯山市のことを話し出してびっくりしました。曰く、NHK『よみがえる新日本紀行』という番組で、『新日本紀行』で訪れた場所に約50年の時を経て再訪する企画があるんだと。NHKの検証文化、すごいな。(実際にはお隣の野沢温泉村でした)
東京ポッド許可局のトークは"自己紹介"がテーマで、↑野沢温泉のような田舎ではみんながみんなお互いを知っていて、改めて自己紹介をする文化・習慣はないのだと。そんなところにふわっと都会の人が移住くると、慣れていないもんだから、自己紹介もしない・出来ないままに関係が構築出来ずにお互いにモヤモヤする。最近も、福井県池田町の「暮らしの七カ条」がしっとり盛り上がっていましたね。いやはや、田舎の現実。
私がこの番組を聴いていて一番ぐっときたのは、「芸人はそこかしこで自己紹介を求められる珍しい職業だ」というお話しでした。芸が求められる場というのは何かしら新しい出会いや機会が溢れる場なわけですから。先日聴きにいったBlue Note TokyoでのBroads6のライブも、最初1曲目が自己紹介ソングでした。
芸人さんが掴みでよく話す「顔と名前だけでも覚えて帰ってください」という言葉。私もよく言いたくなります。大きな会社にいる人やわかりやすい職業・業種にいる人はそんなことする必要はありません。「NTTで働いています、○○です」「衆議院議員の□□です」それで終わりです。こんなもの、自己紹介でもなんでもありません。「顔と名前だけでも、なんとか覚えてもらうためにすること」それこそが自己紹介なわけで。(全社のような自己紹介をする人を個人的に嫌っている、というだけかもしれません)
芸人も、私のようなコンサルタント(と呼ばれる怪しげな仕事をする人)も、結局は越境者であって、根無し草であることがその存在根拠でもあるわけです。巷ではコミュニティだなんだと騒がれていますが、共通の価値観や目的を持った人同士でわちゃわちゃやっているだけでは、結局存在基盤はいつしかなくなると思っています。「最近、自己紹介をしていないな」と感じたら、それは越境者としての自分が死につつある兆候なのだと、自らを戒めるべきなのです。自己紹介がいよいよ億劫なのならば、結局は野沢温泉村にでも行って、ゆっくり温泉に浸かりながら茶でも飲むのが良いのです。いいところですよ。雪質も素晴らしいし。
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
「東京をやっていこうとしている」人たちの一喜一憂:そうそう、東京自体が苦手なのではなく、この「東京をやる」人と一緒にいるのがしんどかったんだよなぁと思い出しました。みんな、神戸もいいぞ。背伸びの感じが現実的で。 (Books&Apps, link)
金をくれ、ときちんと言わない限り、それは仕事ではない:お金をください!!!!! (Books&Apps, link)
Mocktails/ノンアルコールカクテルが成長を続けている:Tiktokでもレシピがたくさん流通。2028年までに缶や瓶製品だけでも1兆円市場になると言われています。 (Data Bridge, link)
人気が下がり続ける米国野球で進む新ルール:アメフトやバスケに比べて試合時間の長さが指摘されており、今年からピッチクロックが導入されます。先行してマイナーリーグでは導入されて平均試合時間は3時間3分→2時間38分へと25分短縮されました。さらにこの記事で初めて知ったのですが、ベースのサイズも3インチ大きくなるんですって。 (huddleup, link)
自動運転車に対する恐怖は減っていない:むしろ不安感は高まっています。信頼していると答えた人はわずか9%。 (Axios, link)
キノコをコンピューターの一部として使う:西イングランド大学ブリストル校等の研究。一部の粘菌は脳や神経がないのに迷路の最短経路を解くことができ、その性質を導体として使うと。 (gigazine, link)
大気中の低濃度水素を利用し電気エネルギーを得る細菌:3/8付けでNatureに載った豪モナシュ大等の研究。応用が進めば、クリーンで持続可能なエネルギー源で、小型機械の駆動や好感度水素センサー製造ができるかもと。gigazine解説がなるほどでした。 (Lens, link)
「体内で直接損傷臓器の3Dプリントを行う」医療用ロボットアーム:豪・ニューサウスウェールズ大学の研究。肛門から入れることで切開を最小化し患者負担をさげる。すんげぇ! (ナゾロジー, link)
老化細胞を除去する薬で若返る:UCSF等のチームがリードする研究で、早ければ2026年にも実用化されます。 (National Geographic, link)
タバコ吸い殻を蚊取り線香やぬいぐるみに転換する:インド・ニューデリー拠点のCode Effort社はこれまで3億本以上のタバコを回収し、リサイクルしてきたと。世界では年間4.5兆本の吸い殻が捨てられ、路上を汚すだけではなく海洋汚染にも繋がっています。フランスのMéGo社は吸い殻をテーブルやベンチなどの家具に転換しています。 (euronews, link)
成功が満足感につながらない理由:最近読んでいる『ハッピークラシー 「幸せ」願望に支配される日常』とも相まって、まぁそういうことっすね。> “アメリカ人の79%が「もっとお金があれば幸せになれる」と考えているそうです。たしかに、お金で買える満足感はあります。しかし、結局のところ、お金だけでは満足できないことは、社会科学が長年にわたって証明してきたことです” (Harvard Business Review, link)
ファクトフルネスを取り戻そう:記事原題は『世界はあなたが思うほど悪くない』。Bad NewsとGood Trends、どちらにもアンテナ立てていきたいですね。 (The Garden of Forking Paths, link)
📙本
ハッピークラシー 「幸せ」願望に支配される日常:「人として幸せになろうとするのは当たり前じゃない?」に疑問を投げかけてみる。それは個人主義の一つの発露でしかないのではと。良い本でした。こういう記事がディストピアとして感じられるくらいには。 (Amazon, link)
人類学者K ロスト・イン・ザ・フォレスト:マレーシア・プナンの日常を人類学者が捉える。過去や未来の捉え方、死者との関わりと名前の関係性。徹底して具体で面白い。 (Amazon, link)
よく晴れた日にイランへ:8月のイラン旅行がますます楽しみになりました。イラン=怖い、という観念はどこから来るんだろうか。 (Amazon, link)
📻観た/聴いた
“Standards2” by Broads6@BLUE NOTE TOKYO:数年ぶりのBlue Note Tokyo。ブルージャイアントの映画に感動した勢いそのままに堪能してきました。ジャズアカペラの最高峰。Sing Sing Singがすんごい。 (link)
Jean-Baptiste Carpeauxの彫刻作品 “Ugolino and His Sons”:詳細の美。
発露フルネス ep11 現代魔女カルチャーと私:好きなポッドキャスト。魔術の対象を内面の向ける、フィクションを最大限活用するなどなど、ふふーんって思う内容がたっくさんあった。既存の体制を相対化しつつ体制転換を目指さない。この感覚は素敵だなぁ。紹介されていた文藝22年冬号、買っちゃった。
🧩感じた/感じている
川崎のドーミーイン、仕上がっていた。良かった。川崎という街自体、社会保障制度に頼りまくっていそうな人と、いっさい社会保障費を支払っていなさそうな人と、多様性の街だった。
渋谷WeWorkで働いている人たちは怖かった。丸の内のスーツワーカーは自意識が漏れ出ている。人間は環境と構造の産物。
結局、腹をくくってやりきるかどうか。その覚悟で積み上げた数が信頼。
かっこいい。こういうのが視座だよな。> “I’m not interested in whether the glass is half empty or half full. I’m interested in figuring out how to fill the glass.” by Donal Kaberuka
これも同じく。価値に拘るべき場所はそこまで多くないですから。 > “I found that things got a lot easier when I no longer expected to win.” by Leonard Cohen
🍵今の関心事
3月末までの納品物、どう作りきるか。
自分が自身の中長期目標設定・達成に対してそれほど関心が持てない背景事由をどれくらい深く掘るか。
現代魔女と自分自身の立ち位置の関係性をどこで考えるか。
🥑活動報告
先週の東京出張でいろいろ学びと収穫がありました。東京拠点、いよいよ真剣に考えねばならぬ。
ひっそり減量をしています。あと3ヶ月くらいがんばるぞ。
今週も、Happy Weekを:-)