神戸からおはようございます。このニュースレターはいま364名の方が登録してくださっています。いつもありがとうございます。
いよいよ神戸に腰を据えるかと思い、先週末、家を買う契約をしてきました。今年はバイクを買い、車を買い、おうちも買うことになっています。手元にキャッシュなどあるわけがなく金融機関には大変お世話になっています。固定資産に伴って支払う税金の多さが人生の厚み、と自分を説得しています。次に引っ越すのは、小さいながらにゲストルームもあるおうちなので、神戸にお越しのことがあれば、夏以降、ぜひご連絡をください。安く泊まれるよ。
ひっそりやっている読後感共有ポッドキャストCobe.fmですが、新しい本『ピープルウェア』をテーマにした回の配信が始まっています。1冊についてざっくり3回。いまは次の収録に向けて、『葬いとカメラ』を読み始めています。このニュースレターもそうですが、何か自発的なサイクルをつくって、そこに身をはめていくの、気持ち良いですよ。読書は好きなペースでやれば良い。
この6月から、Cobe Associeとしての第4四半期が始まっています。9月からの独立6年目/6期目に向けて、誠実に、長い目線で仕事をやっていこうと思います。人と対面でお会いすることも増えてきたので、名刺を新しくしました。裏面にでかでかと「良い仕事します。」と書いています。事実なので。私は良い仕事をしますよ。
最近触れた、
一種の狂気とも言えるような継続的な習慣が、自分自身の仕事に圧倒的な裏付けと自信を与える。
って言葉をまったく真実だと感じていて、Todoリストと習慣の沼で生活している私にも、だんだんに自らの仕事に自信が持てるようになってきました。You Kosekiさんの直近ニュースレターで書かれていたように、私も「自分の仕事の存在意義に懐疑的」だったんですが、それとは独立に、せっかくやるなら良い仕事をしたいなと思っています。
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
SF作品】誰かのナンバー:富士通を含む、全てのマイナンバー関係者に捧げます。日経クロステック『過去を生かせなかったマイナンバーカードの混乱、次なる失策を防げるか』を読んでいろいろ考えました。 (You Koseki, link)
世界的に進む移民ブーム:「コロナ禍を経て、多くの先進国に移民がじゃんじゃか流入しているぞ」とThe Economist。 シンガポールや米国は2019年水準に戻り、オーストラリアやスペイン、カナダは従来の倍にまでなっていると。この人口増がインフレ加速の要因の一つになっていると分析、家賃とかあるもんね確かに。 (The Economist, link)
AIは新たなマッキンゼーになるのか?:経営コンサルを雇うのは「誤ったときの責任を外部に押しつけるためだ」とのよくある説があり、AIも同じ立ち位置に至るのでは?と。面白い視点だしすごくリアル。より良い仕事をするためにAIを使っている人は全体の5%未満でしょう。AI時代の責任というモノについては、柞刈湯葉の『東京都交通安全責任課』を思い出します、名作ですよ。 (New Yorker, link)
…いずれ AI は世界制服するだろうが、それは AI の決定が人間より優れているからではなく 「AI が決定したことにすれば誰も文句を言えない」社会になるからだ。というか、AI がなくても、すでに現代の企業はそうなっているように思う。
(Yusuke Shinyama, link)
EVのバッテリー交換ステーション:サンフランシスコのスタートアップ・Ampleが使用済みバッテリーを5分で交換できるシステムデモを5月中旬に公開。ガソリンスタンドにあるような自動洗車機っぽいビジュアルで、従来数週間かかっていたがこれなら数日で建設可能だよ!と。 (MIT Tech Review, link)
スターリンクで「山小屋Wi-Fi」:KDDIとWi2がヤマップと連携して事業を開始。最初は長野・白馬の八方池山荘からスタート。利用料金は24時間で780円、au契約者は無料とのこと。 (Impress Watch, link)
高齢者ほどタンパク質をたくさん食べよう:早稲田大学等の研究で、まだマウス実験レベルながら、日本人高齢者はタンパク質の摂取量を現状の倍にした方が健康状態を維持できるのでは?とのこと。 (National Geographic, link)
世界の糖尿病有病率マップ:2021年に糖尿病で亡くなったのが670万人。パキスタンは成人の約31%が糖尿病。他にもクウェートやエジプトなどの中東諸国、仏領ポリネシアやニューカレドニアなどオセアニアの島嶼国も高い有病率を示しています。絶対数でいうと、中国が1.4億人、インドが7,700万人が上位です。 (Visual Capitalist, link)
Tiktokで広がる批評活動:Culture Work等のチームが紹介されていました。面白い。 (Embeded, link)
「曖昧さ耐性」という概念が秀逸なので紹介する:いやはや、感じることが多い文章でした。曖昧さ耐性が振り切れている人ばっかりで構成されたチーム、けっこう地獄なんだよなぁ。パフォーマンスはめちゃくちゃに出るんですが。 (orangeitems’s diary, link)
自らの価値と仕事を混同してはいけない:原題は"You Aren’t What You Do (Even if You Do What You Love)"。↓は記事のざっくり要約。あかん例として、一緒に噛みしめましょう。 (Every, link)
…ホワイトカラーのプロフェッショナルにとって、仕事は宗教的なアイデンティティーと化している。給料だけでなく、意味やコミュニティ、目的意識も提供するものとして。ジャーナリストのデレク・トンプソンは、この現象を "ワーキズム"と名付た。宗教家が信仰に意味を求めるのと同じように、ワーキズミストは仕事に意味を求める。ワーキズムは特に起業家の間で顕著であり、彼らはしばしば自己の価値を仕事上の業績と結びつけて考えてしまうのだ。
ソニー 2023年度 経営方針説明会:「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」これをパーパスとする会社はどこでしょう?と聞かれてもソニーとは答えられない気がする。感動空間の拡張ですか、なるほど。過去5年で1兆円もコンテンツIPに投資してきたとは知りませんでした。 (sony, link)
📙本
中動態の世界 意志と責任の考古学:バンヴェニストとデリダの間を彷徨って思考しています。わたしは『言語と思考は"絶対に"切り離せない』派に属しているんだなと痛感しています。 (Amazon, link)
いつもの言葉を哲学する:CDIさんの読書会で知った本書。↑中動態本と相まって、自分の世界を揺るがし、揺さぶり、結果真をつくってくれそうです。 (Amazon, link)
ふだん何気なく使っている言葉のなかに、いろんな考えや思い込みが混ざっています。日本という場所に文化として根付いていること、自分の業界や会社だけで育まれていること。
それらはモノを観るメガネようなもので、豊かな感性や考えを深める眼差しになりますが、一方で偏見や視野狭窄を招いていると言えます。ふだんの言葉を通じて自分のメガネに気付くきっかけになりましたし、自分の使っている言葉を吟味するきっかけにもなりました。
(tw, link)
葬いとカメラ:次のポッドキャスト課題本。墓・葬儀・死をテーマにした作品を観ながらアーティストや人類学者が座談会を行った、その記録。死そのものはもちろん、撮ることの意義や、アートと研究の視点差異など、考える素材をたくさん頂いた。大好きなタイプの書籍。これの読後感で3時間話せる人と一緒に働きたい。 (Amazon, link)
📻観た/聴いた
雨音:好きです。梅雨、しとしと降る雨も、ざぁざぁと降る雨も、楽しみましょう。
🧩感じた/感じている
住宅ローン団信は最強の保険。これプラス、「まるごとマモル」くらいが私にはちょうど良い。
何かを得たときよりも、同じものを失ったときの振る舞いの方が人間性が出る。名人戦第5局局後の渡辺先生の振る舞いには大変、大変感銘を受けました。抑えきれない悔しさと、自身への怒りと、それでいて場の最善を目指す姿勢。プロとして、こうありたい。どれか一つに傾注してしまうのは幼稚さ。 (link)
実績ベースで能力を評価するなら、「問題解決力」とは論理性ではなく誠意で測られるべき。
敬意は、最大級の価値をもたらすものの中で、最も安価な相手への贈り物であり、最も身軽な自らの装飾品である。
愛や悲しみについてみな歌い、分析し、構造化して語るのに、もっとも昇華させるべき怒りがほぼ生のまま放置され、垂れ流されているのは実に勿体なく、かつ不幸に繋がっている。
注意は献身の始まり/ “Attention is the beginning of devotion” by Mary Oliver
🍵今の関心事
積ん読と徹底して向き合う時空間をどこに確保するか。
『プログラミング文体練習』をいつ読むか。元本が大好きでして、書籍紹介の冒頭からその歴史を正しく継承している感じがします。>「レーモン・クノーの『文体練習』から着想を得て執筆された本書は、1つの課題を異なるプログラミングスタイルで実装し、さまざまなスタイルの特性やスタイルが生まれた歴史的経緯などを解説します」
🥑活動報告
先週2件のプロジェクトを完了させ、今日2件の入金がある予定です。良い仕事をし続けるぞ。がんばらねば。
米国入国ビザ、取れました。一方イラン大使館からは突然reject通知が来る…なんでや。大使館/総領事でNHKドキュメント72時間やったらぜったい面白い。
6/19週の東京出張週で人と会う予定がほぼ固まって、ほんまに自分は人に恵まれているなぁと感じている所存です。
今週も、Happy Weekを:-)