学生時代真剣にモーグルスキーをやっていた知人から「堀島がすごいから観てみろ」と言われました。堀島?Who?と調べてみれば今シーズンのモーグルW杯で総合優勝した偉人でした。97年生まれの26歳。2017年20歳の時に世界選手権初出場、そのまま優勝。今シーズンのW杯で合計3勝をあげ、米国やカナダ、スウェーデンの強豪選手を抑えての総合1位に輝きました。↓が優勝時の滑り、エア/スピード/バランスすべてが最高次元で飛び抜けてかっこいい。どんな体幹しているんだ。。
堀島行真選手、FISワールドカップ男子モーグルで日本人初の種目別総合優勝!
先週の東京出張で友人に誘ってもらったワインバーで遭遇したフランス・オランダからの旅行者さんが、昼に訪れた日暮里のAsakura Museumが素晴らしかったと。朝倉?Where?…台東区・谷中にある朝倉彫塑館は大正〜昭和期に活躍した彫刻家・朝倉文夫の住居兼アトリエを改装した美術館で、日本庭園と屋上菜園も人気らしい。お話ししてくれた方が建築家とのことで謎が解けました。持っているパスポートよりも専門性の方が、知識幅を規定する。
紹介してもらった人・場所そのものはもちろん、「この人からこんなことを教えてもらえるとは!」と二重の驚きをもらった1週間でした。
カナダの教育学者、キエラン・イーガンは「想像力を触発する教育: 認知的道具を活かした授業づくり」の中で、子どもたちの想像力を高めるための道具として"驚き"を挙げています。本人・周囲の人間が、事実にもフィクションにも噂にもたえず驚きをもって接することが想像力を育むことに繋がるんだと。(キエラン・イーガンも自宅に日本庭園をつくっていたそう)
この驚きを道具として使うために気軽にできる工夫は、新しい人に会うこと、あるいは古くからの知人であっても新しい質問をすること。アジェンダがちがちの社内会議や居心地だけを求めた常連居酒屋はあなたに驚きをもたらしてはくれません。今週も街に出て人に会い、たくさん質問をして、たっぷり驚きましょう。
💼心惹かれた
朝倉彫塑館:カバーストーリーで書いた通りの出会い方をしました。次の東京出張で訪れたい場所。 (link)
呼吸法「4-7-8テクニック」:4月はバタバタするイベントも多いので、呼吸を整えて落ち着いていきましょう。 (link)
楽な姿勢で体の力を抜く
4秒、鼻から静かに息を吸う
7秒、息を止める
8秒、口からフーッと息を吐く
↑サイクルを何度か繰り返す
LOVOT:「家に愛と笑顔があふれるロボット」知人に激推しされています。ぬいぐるみ好きの私、一度買ってしまったら抜け出せなくなりそう。創業者・林さんのお人柄も魅力の一つです。 (link)
✏️読んだ
📃記事
世界の変化をとらえた10のチャート:3-4ヶ月ごとに出てくる特集で楽しみにしています。今月Cobe Associeから「社会変化兆候調査」も出る予定なので楽しみにしておいてください。 (Digital Native, link)
AIに汚染されたインターネットがここにある:出版業界や子ども向けのYoutubeチャンネルの実例をあげながら、いかにしてAIがダメなコンテンツを量産してしまうかを指摘。日本語圏に生きていることの恩恵を感じました。 (The Intrinsic Perspective, link)
CFOが"戦略的"最高財務責任者であるためにすべきこと:過去何名かCFOと呼ばれる人と一緒に働いてきましたが、記事内で揶揄される「証明の強制者」という役割を超えて、戦略実行の人になっていた人は本当に一握りでした。「CFOをやれるのは、やろうと思えばCEOもできる人」といっていたのは尊敬している公認会計士の方。財務とはかくも難しい。 (Roger Martin, link)
不安や心配が大きければ大きいほど、人は過度に楽観的になりがち:アムステルダム大学の研究。希望的観測が悪い感情に対処し、不確実性を管理するのに役立つのではとのこと。認知的不協和への対応と同じで、心を守るための本能ですね。 (UVA, link)
古代ローマ時代のサマータイムとは:古代ローマも24時間制だったが、日が出ている時間を12で割って1時間を定めていたため、太陽が最も長く昇る夏ピーク時には日中の1時間は75分、夜間の1時間はわずか45分。冬はそれを逆転させて運用していたようです。時間は面白い思考対象。 (BBC, link)
オーストラリアの住宅が巨大化してきた歴史:現在の平均的な新築住宅の広さが230平米超と聞いて驚いています。 (Guardian, link)
認知的柔軟性を身につけるために:多くの人が自らの心情や考えと同一化してしまい、それに挑戦するものを自分自身への挑戦と同一視してしまうんだと。気持ちを切り替えること自体が芸術であり持久力と柔軟性の訓練。やわらかくも強く。私とCobe Associeの信条です。 (Time, link)
相手のパーソナリティを知るための8技法:どれも有用。仕事相手の人柄を理解しておくと諸々スムーズに進みます。 (Honest Broker, link)
パートナー/結婚相手を見る
店員さんへの振る舞いを観察する
幼少期の経験に注目する
時間とお金の使い所を尋ねる
他人の欠点で気になるものを尋ねる
聞く姿勢を観察する
ズルするか見る
予期せぬ問題への対処の仕方を観察する
原作《三体》三部作にたいする大胆な再構成を試み、芯を同じくした別物として生まれ変わったNetflix版──『三体』 :落ち着いたら鑑賞感想を書こうと思っていたのですがほぼ同じ感情が既に言語化されていました。原作だと第2部の最初、映像作品だとシーズン1の最終エピソードのあたりの描写がグッときます。観た方ならわかってくれますよね? (基本読書, link)
📙本
反脆弱性 不確実な世界を生き延びる唯一の考え方:↑の「認知的柔軟性」の記事を読んだときに確信したのですが、Cobe Associeとして掲げているコンセプト『柔らかくも強く』はばっちり時代に合っている(し、かつ渡世民たるコンサルタントの本質的価値と一致する)コンセプトです。危険と不安定性に溢れたこの世界を渡るためのパートナーとしてこれからも頑張っていく決意です。 (Amazon, link)
イノベーションを起こすには?
まず、自分からトラブルに足を突っこむことだ。といっても、致命的ではない程度の深刻なトラブルに。私は、イノベーションや洗練というものは、最初は必要に迫られて生まれると思っている。いや、そう確信している。最初の発明や何かを作ろうという努力が思ってもみない副作用をもたらし、必要を満たす以上の大きなイノベーションや洗練へとつながっていく。
ゴールデンカムイ:お世話になったBCG時代の先輩からずっとおすすめされてきた作品にようやく手を出せました。先週の東京出張中、移動時間はほぼこれを読んでいました。食事の時には、感謝の念を込めて「ヒンナ」と口に出すことにします。 (Amazon, link)
📻観た/聴いた
Lex Fridman Podcast:英語の勉強がてら、Sam AltmanやKimbal Muskなどにインタジューしているエピソードから聴き始めました。みんなが気になっていること(例えばOpenAIは既にAGIを作り上げているでは?とか)を、まっすぐに質問化して問いかけられるLex Fridmanの強さよ。見習います。 (link)
Thandiwe Muriu:ケニアの写真家。めちゃくちゃかっこいい。 (link)
鮫島大輔 | Daisuke Samejima:パノラマを正確に表現する画家さん。動画で見るのがおすすめです。 (link)
🧩感じた
「忙しいが楽しい」と感じながら仕事できているこの環境、手放してはいけない。どこか他の会社に行くことになったとしても、この心持ちだけは持っていきたい。
経済学で学んだコンセプトが私を強くしてくれている。
比較優位:あらゆる事で他の人よりも絶対的に優れている必要はない。得意度や苦手度の観点で他の人より少しでも優位にあるなら、私が取り組むことに社会的意義がある。
外部性:正の外部性を持つ人であること/そんな人の近くにいること。負の外部性を持つ人と充分に距離をとること。
複利:「いまの少し」を過小評価しないこと。「未来の大事」を過大評価しないこと
世界も自分も変わってこそ、です。そして順序は常に自分から。
→ “世界を変えたいのならまず鏡の中の男を変えろ。相手を変えたければ自分も変わらなければならない。なぜなら相手も自分も不完全なのだから”
🍵今の関心事
今年の夏〜秋、どれくらい働くか。何をするか。旅に出たい。
先週よりもどれくらい向上できたか。善くなったか。
いつ『会社という迷宮――経営者の眠れぬ夜のために』を読み直すか。
秋以降に昨年同様世界一周旅に出る予定なのでそのときを狙っています。
この本を読んで気になった箇所をまとめた手元メモを定期的に振り返るのですが、私は正しい仕事をしているんだろうかと、襟を正しています。
「わかりやすく」「具体的で」「役に立つ」のが世間的に信じられているコンサルタント像なのかもしれないが、私が自身の経験を通して辿り着いたこの仕事の実質は、そうした単純さとは無縁で、むしろ真逆のものだった。 コンサルティングとは、クライアントとの対話である。(Kindle位置:15)
…何より「会社」とは、社会に対して何かこれまでにない新しい「価値」を創り出すことを企図して生まれたものであり、成立の由来からして社会的な存在であった。その意味で「会社」とは、広く関与する人々の「価値」の束なのである。「経営者」はいつでもそれらの異なる「価値」軸を束ね、その全体に目配りし、何が善いことなのかを統合的に肌感覚を以て価値判断し、実践するという創造的営為の主体者であるはずだった。 (Kindle位置:294)
🥑活動報告
4月初週は想定通り、なかなかの忙しさでした。Perplexity/Claude/notta.aiなど生成AIがなければ仕事が回らなかっただろうことを考えると世界中の技術者・開発者に感謝です。
ボランティアで少年向け週末英語コーチをすることになりました。「相手の心に効く悪口」を中心に伝えていきます。
眼のICL手術、レンズ在庫が国内で見つかった関係で4月末に実施することになりました。