幸いなことに、ずいぶんと平和な人生を歩んできた。小中高とそれなりに真剣に野球をしていたときにはしんどさを感じることもあったし、新卒で入ったコンサル会社で土日なく働いていたときには「なぜ自分だけ…」世を恨めしく思ったこともある。30歳を超えて多少は世の中に目を向けられるようになると、ああ自分はなんと甘い環境で生きてきたんだろうと思うようになった。天才と崇められプロを目指すも26歳がきたら突然社会に放り戻されることもなければ(将棋)、世界で上位1千人にはいるアスリートなのに年収1万ドルに満たない中でがんばり続けなければいけないようなこともない(テニス)。ましてや、他国大統領の気まぐれによって明日の食料に困ることも(特にアフリカ諸国)、銃弾・爆撃に怯えながら生活することもない。
こんな恵まれた環境にあって、不…
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