神戸からおはようございます。
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6月に入り自分自身が上半期どんなことをしていたかを振り返っていて、その中でやっぱり自分の名前が入った本を一冊世の中に出すことができた、というのは一つの大きな出来事だったなと感じます。(社会的に、ということではなく、自分の中で)普段通りに生きていると自分に対してコメントをくれるのは家族だったり仕事相手だったり、ある種半径3mくらいの人になるわけですが、自分の手を離れた本という物理媒体が北は北海道、南は沖縄まで書店に並んでいることを考えると、随分と関係人口の湖が広がったなぁと感じます。
本を書いて、出して、色んな人から反応を頂いたりして、そこで感じたことがバラバラとあり、カバーストーリーがてら書いてみたいなと思っています。どんなことかというと、
書き上がった文章が「もともと書きたかったこと」とそのまま一致することはない。一致しているとすると、それは書いたとは言えず、紙に落としただけだ。書くことにはいつも気づきが伴う(だから私は毎週ニュースレターを書く)
真剣な人ほど文章を大きく誤読するし、それは決して悪いことではない。誤読してもらうと、書き手としては嬉しい。
自分の頭で考える覚悟や決意がない人には何を言っても/伝えてもしょうがない。その人にどんな反応をされても、私の感情や思考には大した影響がない。
書いたものは私からすると既に “通り過ぎたもの”であって、いまの自分はもう少し先、というか違うところにいる気がする。
書くと、取り上げた対象に対する観察力が2~3くらいレベルアップする。
評価の低いレビューをもらったとき、素直にごめんなさい次頑張りますという気持ちが51、あなたの読み方の問題やろ49の心。誰かに批判されなくなったら終わりなので、頑張る。
いまの自分は、書き言葉よりも話し言葉の方が価値が出やすい。文章力、もっともっとトレーニングしなければいけない。
みたいな、毒にも薬にもならないようなものなんですが、自分の中では大きな前進だったりもします。
あと、下のような言葉は、以前よりさらにぐっとくるようになりました。
書くということに特別なことは何もない。ただタイプライターの前に座って血を流すだけだ。 by ヘミングウェイ
執筆は夜中に運転するようなものだ。ヘッドライトの届くところしか見えないが、それでも目的地にたどり着くことができる。 by ドクトロウ
愚かな首尾一貫性は狭い心が化けた物である。 by エマーソン
またなにか書けるように、また書くことで誰かのためになれるようにがんばります。
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
戦コン流・図解まとめ:信頼の築き方や、上司と部下のモチベーションの関係性などなど、示唆あるスライドのまとめでした。 (link)
Best Story Wins:何も新しいものを生み出さずとも、よいストーリーを提示すれば人を惹きつけることができる。記事を読んでみて、そうだよなぁと思う反面、三体で描かれる社会で人が簡単にストーリーの奴隷になる様に触れたいま、複雑な気持ち。Winとは。 (link)
ワクチン接種率を上げるための行動経済学知見:米国で「ワクチン接種者XX名に抽選で○億円!」のようなプログラムが実施されていると話題ですが、オハイオ州では心理学・行動経済学でいわれる“後悔回避”の人間特性を生かしてプログラム設計が行われています。面白い。 (link)
プラド美術館 作品を街なかに展示:コロナ禍、外出規制もある中で、ゴヤの名作など所蔵作品のデジタルコピー27作品を街なかに展示。最高のお散歩ができそうだ。 (Link)
早寝早起きでうつ病が減る:Harvard Medical Schoolのチームの研究で、DNA検査会社・23 and Meと生物医学データベース・UK Biobankを利用し睡眠とうつ病の関連性を分析。既に早寝早起きの人を除き、中間・夜型の人については睡眠の中間点(就寝と起床の中間点)を1時間早めるだけで、うつ病リスクが23%低下するとのこと。太陽が沈んだら寝る準備、これは鉄則だ。 (Link)
the 2021 BigPicture Natural World Photography Competition:自然・サイエンス系のWebマガジン、Biographicが選ぶ “The Big Picture 2021”。圧巻! (Link)
📙本
三体Ⅲ 死神永生:三体三部作がやっと完結。25日に発売されてすぐ購入、一気に下巻まで読み切りました。Ⅱの評価が高いのは知っていたんですが、私は本作の方がぐっときました。ぜひ、ぜひ、ぜひ手に取ってみてください。名作です。 (link)
B級グルメで世界一周:東海林さだおさんのエッセイ。雑然としつつも整理された文に見えてくる、そんな不思議な言葉たち。おいしい言葉たち。 (link)
人間の大地:サン・テグジュペリの名作。末尾で取り上げている書き出し素晴らしい作品がこれです。次のPodcastで取り上げる予定です。 (link)
🎥観た/観ている
BS世界のドキュメンタリー「ステルス 戦闘機とレーダーの技術戦争」:世界初のステルス機の開発に着手したのはナチスドイツだったんですね。戦闘機のイノベーション史をしみじみと。 (Link)
羽生先生@棋士中村太地将棋はじめch:5日土曜放送の将棋Abemaトーナメント、最終戦が最高な感じだったんですが(ご本人による解説動画も…)、このインタビュー映像を見ながら噛みしめられます。癒やしがすごい。 (Link)
400km離れた都市を結ぶ窓:リトアニア首都・ビリニュスと隣国ポーランドの都市ルブリンを結ぶ “ポータル”、つまりは街なかに設置された巨大な双方向ウェブカメラ、あるいはリモート会議窓です。ただそういうものなんですが、近未来感があるのは、なんなんでしょう。
📻聴いた/聴いている
宮下草薙の15分 #73 「中二病」:好きなお話でした。これは病ではなく、ナラティブを生きる人間の特性そのものなのではと思ったりしています。 (link)
Whitney Houston - Star Spangled Banner:ホイットニー・ヒューストンによる米国国歌斉唱。圧倒的歌唱力。湾岸戦争の文脈もありながら。 (Link)
🧩感じた/感じている
「ouraに従って睡眠を取る」ことは、翌日の気分を良くする最重要ドライバー。
出だしが美しい文章はもれなく美しい。最近読んだ本の「大地は僕ら自身について万巻の書よりも多くを教えてくれる。なぜなら大地は僕らに抗うからだ」は圧倒的に素敵な出だしだった。
自分の仕事は借り物競争をうまくやることだと思っていて、この視点でいえば自分は随分人にお願いをするのがうまくなった。
自分の仕事は紙を納めることではなく、眼を貸すこと。
最近、久しぶりにWeb上でPokeして頂いたり、相談をもらったり、メッセージをしてもらうことが増えて、それそのものが嬉しい。
アドバイスは帽子。合わないものはあるし、そのときには別のものを試してみればいい(“Advice like these are not laws. They are like hats. If one doesn’t fit, try another.” link)
🍵今の関心事
書いてから相談するか、相談してから書くか。多分答えは書いてから相談するになるんだけど、この二択が自分を引き寄せるのは何か。
テニス・全仏オープンの行方。
9月以降、自社来期の行く末と出会い。
🥑活動報告
大企業の新規事業チーム、20チームに向けて講演をしてきました。多少はなにか言える人になってきた気がする。来週も少し大きめのレクチャー講師を担当します。何かが届くといいな。
来年、大学の講義の一部を担当する機会を頂けるかも知れません。データ×ヘルスケア×現場をテーマに。何のプロフェッショナルでもない自分だからこそ、借り物競争的に楽しいことを言いたいなと思っています。楽しみです。
先週も2件の案件相談を頂きました。なんとかできるように頑張ります。
テニス、少しずつ上手くなってきている気がするものの、まだ道は長いです。夏にかけて頑張ります。
人材紹介業、業許可取得していこう何も手をつけていなかったんですが、7月くらいからちょこちょこ動いていこうかと思います。転職を考えていたり、キャリア相談をしたい方(別に転職前提でなくとも)がいらっしゃれば、お気軽にお声がけください。
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