おはようございます。今日も神戸からお届けしています。登録してくださっている266名の方、いつもありがとうございます。
私、「〜とは何か?」「〜とはどういうことか?」というタイプの問い立てを見ると、〜がどんなジャンルのものでも関心を持つ人間です。今年も「物価とは何か」「アメリカとは何か」「リベラリズムとは何か」「人が成長するとは、どういうことか」は見かけるやいなやすぐ “田中積ん読リスト”に加えられました。問いに弱い群に属しています。
小さいながらも自分の手で会社・事業を運営していると、仕事で出てくる言葉に対してもこのような問いをぶつけることになります。利益ってなんだ?従業員ってなんだ?法人ってなんだ?のように。定義は辞書を見ればわかるんですが、その言葉が持つ含意や示唆、解釈の拡がりに身を浸したい。
会社4期目に最も印象的だった出来事の一つは、自分の経営観・事業観を拡張してくれる『経営という迷宮』に出会ったことです。3回通読して、ハイライトをちょこちょこと見返しています。
クライアントとコンサルタントの真剣勝負の対話では、最終的にはいつもそのバックボーンとなる「会社」観や「経営」観のせめぎ合いだった。それは見ている世界の懐の広さの勝負といってもよい。こちらに見えている世界が狭ければ、論理的にはどれほど正しいことを言っていても、それはコンサルタントの「机上の空論」なのだった。逆にもし、クライアントには見えていない次元の世界を、コンサルタントが垣間見ることができていれば、クライアントはそれに鋭敏に感応した。
自社の利益を単一指標にして経営をするのは簡単です。指標はシンプルな方がいいですから。しかし、それでいいのかと。会社や事業というものとの向き合い方はそれでいいのかと。私は、自社や顧客の会社存在そのものに、あるいはこの迷宮とがっぷり組み合っている経営者たちに全身でぶつかっていく人間・職業人でありたいと思っています。矮小な経営観・事業観に留まらないように、安易な認識に逃げないぞ。
5期目、良い経営、良い会社を目指して、また一歩一歩やっていきたいなと思います。Twitterで続けている毎日朝の投稿シリーズ、自分への戒めとして続けていて、過去の自分に学ばせてもらっています。
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
やる気コントロールの不可能性:これは本当にそう → "「やる気」に関する議論で最も重要なのは、「他人のやる気は、都合よく操作できない」という点です" (books&apps, link)
ジャーナリングで築いた100のルール:"モデルを使え"、"コンセンサスは平均への回帰"、"議論せずに賭けろ"、"信頼は時間を節約する"、"長期的なゲームで複合的なリターンを得る"あたりが好きです。 (druriley, link)
事業会社におけるプロジェクトマネジメントの基礎:タスク実施時間最大化+ムダタスク排除が肝、その通りなのである。 (speakerdeck, link)
Google Mapのエコナビモード、燃料タイプ選択が可能に:ガソリン/ディーゼル/電気を選択でき、個別の最適ルート案内を行うんですって。 (Verge, link)
画像ではなく生成文を取引するマーケットプレイス:DALL-E等の登場で盛り上がるAI画像生成。やってみればわかりますが、正確な文章を書かないとまともなものはつくれません。じゃあその文章を取引するのはどう?と。 (Verge, link)
結局、地球って何億人が住めるん?:BBCのロングリード。今年末の地球人口は80億人と予想されていますが、1994年に発表されたスタンフォード大研究チームは人類の理想的な人口は15-20億人だと算出しています。また2017年に出た研究論文により、人口増加が環境悪化につながるという考え方に基づき反出生主義になびく人も出てきている現状。2100年の世界は今と全く違ったものになっているだろうなぁ。 (BBC future, link)
Natureが選ぶ優れたインフォグラフィック:Weeklyで出してくれているシリーズ。危機にさらされている植物種別の多さよ。 (nature, link)
イルカにもあった!男同士の謎友情:米・マサチューセッツ大などの研究で、イルカは雄同士で協力し合い3段階での“同盟関係”を結び、お互いの雌へのアプローチを手助けしたり、繁殖の成功率を高める支援などを行っているとのこと。チンパンジーなどでは見られない集団間の協力、ヒト以外で初めて観察されました。 (nazology, link)
若いマウスに年老いたマウスの血液を輸血すると老化兆候が:老に若の血を入れたら細胞再生や自然治癒力向上などしたよ!の研究はありましたが、逆方向をやってみたら(やっぱり)、短い距離しか走れなくなったり筋力が弱まったり、腎臓・肝臓が悪くなったり、老化兆候が出ました。老化細胞から分泌されるSASPが影響しているのでは仮説が。 (gigazine, link)
「過食性障害」を脳インプラントの刺激で抑制する:この分野ど真ん中のリサーチ案件を昨年担当していたんですが、実現場に導入するのは中々難しそうという感覚でした。とはいえ、明確な治療法も確立されていない領域なので期待は大きいです。 (nazology, link)
実験者の性別にもご注意を:米・メリーランド大学の研究チームがマウスに薬物を投与する人の性別が実験結果に影響することを発見。本人や衣服の匂いを通じて、男性実験者はマウスにストレスを与えていたようで… (gigazine, link)
幸福のためには小休止を。パフォーマンスを上げたいなら10分以上休め:ドイツの研究。数分の休憩を取るだけでも活力が戻ってきたりするから、積極的に取りましょう。しかし認知負荷の高いタスクに取り組むなら10分以上の休憩をしっかり取った方が良さそうです。 (PLOS ONE, link)
他人向けの悪口を聞く=言葉のミニ平手打ち:先週紹介した職場のパワハラ見聞き効果と同じ文脈で。オランダの研究チームが行った実験の結果、自分向けかどうかにかかわらず、侮辱の言葉を聞くと脳波が大きく乱れ、その影響は強固に対象者に残り続けると。優しい言葉を使おう。 (gigazine, link)
ドイツの公共交通機関乗り放題チケット政策が大成功:月€9で全て乗り放題になるこのチケットが5,200万枚売れました(同国人口は8,300万人)結果、180万トンのCo2が削減されたと。 (vox, link)
📙本
スモールワールド・ネットワーク 世界をつなぐ「6次」の科学:XX (Amazon, link)
人を賢くする道具 ―インタフェース・デザインの認知科学:「科学が発見し、産業が応用し、人間がそれに従う」20世紀から、これからの時代は「人間が提案し、科学が探求し、技術がそれに従う」んだと。D.A.ノーマンの本は本当に良い。 (Amazon, link)
アオアシ (29):めっちゃ良かったです。若手だろうと、自分からガツガツいこうな。めちゃめちゃ努力している前提で。 (Amazon, link)
🎥観た/聴いた
🧩感じた/感じている
“AI/generative artist”が職業になるといって信じてくれる人、半年前と比べて圧倒的に増えたはずだ。
野球は、実試合よりも試合前シートノックを見る方が楽しい。トヨタはやはり名門、日本新薬も素晴らしい。 (link)
独立したら、知見減衰と固定費の恐怖とは戦い続けなくてはいけない。 (link)
才能のことを脇に置いて、今この瞬間から努力するのがあらゆる人にとって最善手。>Hard work beats talent, when talent doesn't work hard."
「経済学では人間・企業を合目的的・合理的個人と見なす」のではなく、「経済学は人間・企業を合目的的・合理的個人と仮定したときになにがわかるか・起きるかを研究対象(の一つ)にする」。この2つの差がわからない人がいて、言語は人間には早すぎたのかもしれないと思う。
🍵今の関心事
10月上旬発売のGoogle Pixel 7を買うかどうか。
地頭・行動力ありつつ経験の浅い仕事弟子、どこでどうやって採用するか。切実に、動ける若手が欲しい。
🥑活動報告
コーチングの国際資格試験に合格し、ACC(Associate Certified Coach)になりました。コーチング能力、各所に活かしていきます。クライアントさんも随時募集しています、どんなもんか見てみて、気になったら気軽にDMしてください。
新しい新規事業支援プロジェクト2つが同時に始まりました。キックオフ周辺はカロリー高めにがっつりやっていくぞ。2案件の営業・提案活動も並行実施中。コンペ参加案件には原則参加しない、とOur Ruleを決めてから楽になりました。
人材紹介事業でも「ポストコンサル人材→スタートアップ転職支援」「地方優秀層→外資コンサル」に絞って事業を展開していこうとしています。求人は一定確保できたので、求職者開拓をゴリゴリと。Build in Public精神でどんどんやっていきます。
過去参加していたIHLヘルスケアリーダーシップ研究会の方にお声がけ頂きざっくばらんなお話をしてきました。言語化は常に思考・行動変革のきっかけになるなと改めて実感しました。
他人/マッキンゼーのふんどしでTwitterプチバズりに遭遇しました。謎の引用RTも頂き感無量です。(link)
今週も、Happy Weekを:-)