神戸からおはようございます。
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「こーべ通信 vol.7:すすむ時間とまわる時間」を書いてから、季節だったり1日だったり、時間を直線ではなく円環的に捉えようと、意識を向けています。新規事業推進だったりプロジェクトマネジメントをしていると、エンドポイントを決めてそこから逆引きして行動を落としていく直線的な時間の捉え方をしがちなんですが、体のバイオリズムだったり、組織のバイオリズムだったり、めぐるものがたくさんあるな、といろんな気付きがありました。
さて、5月も今週で終わってしまうんですが、そんな季節の巡りを意識する中で「5月の季語」を調べてみました。行事関連でいうと、
孟夏の旬 / 駒牽 / 子供の日 / 母の日 / 愛鳥週間 / 白い羽根 / 電波の日 / 時の記念日 / 端午 / 幟 / 幟市 / 鯉幟 / 武者人形 / 薪能 / 夏場所 / 花湯祭 / ダービー / 退虫の呪 / さんばい降し / 黒船祭 / 松前渡る / 大矢数 / 曽我の笠焼 / 大原志 / 御霊祭 / 諏訪の御柱祭 / 府中祭 / 競べ馬 / 卯月八日 / 柳川水天宮祭 / 今宮祭 / 松本祭 / 宇治祭 / 筑摩祭 / 山崎祭 / 八瀬祭 / 賀茂御蔭祭 / 青柏祭 / 出雲祭 / 伊勢神御衣祭 / 葵祭 / 神田祭 / 三社祭 / 和歌祭 / 三船祭 / 楠公祭 / 日光東照宮祭 / 藤森祭 / 化物祭 / 地主祭 / 練供養 / 千団子 / 団扇撒 / 閻魔堂大念仏 / 聖母月 / 昇天祭 / 家康忌 / 北斎忌 / 義経忌 / 歌麿忌 / 万太郎忌 / 春夫忌 / 泡鳴忌 / 四迷忌 / 朔太郎忌 / たかし忌 / 木堂忌 / 透谷忌 / 四明忌 / 四方太忌 / らいてう忌 / 辰雄忌 / 晶子忌 / 多佳子忌 /
…ダービー?何年かに1回6月開催のこともあるけど、いいんだろうか。「たかし忌」は、昭和の俳人・松本たかしの亡くなった日を季語にしているようで。そんな季語の作り方もあるんですね。その他にも、巡りを感じる言葉がたくさんあり、長野生まれの私としては「諏訪の御柱祭」が気になりつつ、字数的にどう入れ込むんだろうと気になってしまいます。
ちなみに4月や春・晩春を表す季語として「どんたく」があります。例年GW周辺の時期に開催される博多どんたくに基づく季語なのですが、もともとどんたくの語源はオランダ語のzondag(ゾンダッハ)で、zonが”太陽”、dagが”日”を意味するところから分かる通り、もともとは「日曜日」を示す言葉です。江戸〜明治初期にこの言葉が入ってきたとき、まだ日本には曜日の概念が薄く、「休日」という意味合いで定着。明治9年に日曜日が休日として制定されるまでは、一六(毎月1日、6日、11日、16日、21日、26日)が休日とされていたんですがその呼称も「一六どんたく」だったんですって。午前だけ働くことを意味する「半ドン」のドンは、どんたくのドン、という説もあります。
↑を調べるまで、季語辞典のような固まったものがあり、そこに挙げられる言葉は山々の風景や自然に基づくものばかりなのかなと思っていました。思っているよりも、季語というものは柔軟で広がりのあるものでした。そしてそこには、誤解・誤読に基づくものまで入ってくるんですね。
思い切った誤読と言葉づくりに愛を。
全然別の文脈で、渋谷のギャルの言葉を調べていたんですが、『俄然ぶち上げにゃんにゃん!』という言葉に出会って、圧倒されました。しかもこれが流行っていたの2005年ですって。わたしも高校生だったはずなんですが、全く記憶にありません。渋谷のギャルにならなければならない人生でした。
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
どんな人と働きたいか :「色々書いたが、自分が一緒に働きたいと思うのは自分の思考過程や行動を説明でき、活かすことができる人」というのに深く頷く時間。思考や行動の原理を説明できれば、あとは調整するだけなので。しかし、これができる人は多くない。それだけで希少。 (Link)
「テトリス的スケジュール管理」のススメ:「休みは、曖昧に扱ってはならない。」これにつきると思いました。テトリス型+GTDが私の仕事術だな、と感じています。 (Link)
覚え違いタイトル集:ドングリfmで取り上げられていた、福井県立図書館が公開している「惜しい問い合わせ」集。『村上春樹のオオサキさんがどうしたとか・・・』は笑った。(Link)
イスラエルとハマスが停戦に合意:11日間の激しい応酬に一端の終止符。 (Link)
「予想外にいいことがあった日」に宝くじが売れる:ニューヨークでの研究。贔屓のスポーツチームが勝ったり、曇りが続いた日の後に晴れたりすると宝くじの売れ行きが上がると。Yuuko Morimotoさんの論文紹介Tweetがめちゃ参考になります。 (Link)
「ピンク色の液体」を飲むと透明なものより速く走れる:10名のみを対象にした小規模な研究ですが、ピンク色ドリンクプラセボがあるとは…日本人対象だとあまり作用しなさそう。 (Link)
泡を使って呼吸を再利用:豚の腸呼吸が話題になった1週間でしたが、個人的には「水中で空気を吐いた際にできる泡を頭にくっつけておくことで再利用する」中南米のアノールトカゲの賢さに驚きました。15分以上潜っていられるのか… (Link)
「社会的敗北ストレス」が腸内環境を乱すメカニズムが明らかに:マウスを使った実験。社会的ストレスを受けると、αディフェンシンと呼ばれる、一種の抗菌ペプチドの分泌量が大きく減少していることが判明したと。これが精神状態の悪化に繋がるのではとの示唆。 (Link)
VRは時間を圧縮する:UCサンタクルーズの研究。従来のモニターを用いた体験と比較して、VR利用には「時間圧縮」の効果、つまり時間が早く過ぎる感覚があると。そういうSF作品があったな。VR世界で過ごすと、実時間と比して体験時間が指数関数的に増加し、体は子供なのに精神は大人みたいな存在が生まれると。現実だったのか、あれは。 (Link)
ピグマリオン効果は存在するか?:「人間は期待された通りに成果を出す傾向があるのではないか?」との仮説の下1960年代に実験・提唱されたピグマリオン効果。再現性やその効果の程度に疑問符がつきつつも、教育の現場などによく浸透しています。なぜ? (Link)
自分と異なる人と生活を共にすることで人は寛容になる:インドの学校で行われた自然実験データを活用した研究。貧しい学生と一緒にいることが裕福な家庭の学生の社会的行動や学業成績にどのような影響を与えるかを調べたところ、より寛大で平等主義的になり差別的な傾向も低下したとの報告。 (Link)
音声自動文字起こし機能がAdobe Premiere Proに搭載へ:これは便利…!! (Link)
頼りない話: Yu Kosekiさんが始めたニュースレター。最高なので登録おすすめです。 (Link)
📙本
開幕! 世界あたりまえ会議 - 私の「ふつう」は、誰かの「ありえない」:文化人類学者の著作、名作でした。戦争の代わりに歌で競い合うイヌイット、女性でありながら夫であり父になるケニア南西部の農耕牧畜民、花嫁が次々彼氏を連れてくるマルサケス諸島の民…ポップなタッチの本で、手に取りやすいのもおすすめ要素です。 (Link)
新しい世界 世界の賢人16人が語る未来:賢人とはいえ、フェアじゃない人もいるんだな、と感じられる1冊。経済成長は政府の仕事ではないが、福祉は明確に政府の仕事だ、という主張にぐっときました。その通りなので。 (Link)
北極 南極―森吉高写真集 :ただただ美しいです。ペンギンがかわいい。 (Link)
スラムダンク完全版:小暮くんが好き。山王戦で安西先生が「桜木君がこのチームにリバウンドとガッツを与えてくれた」から続く箇所、冗談じゃなく毎回なく。 (Link)
Shrink~精神科医ヨワイ~ 5:待望の5巻。「自分がどういう人間なのか確信が持てない不安から、常に虚しさと焦燥感を抱え、他人や自身を傷つけてしまうパーソナリティー障害」(Amazon紹介文より)周りに結構いそう。自分のことは、自分で受け入れような。一生一緒にやっていくパートナーだしさ。 (Link)
🎥観た/観ている
戦闘機SAAB 37 Viggenの着陸→離陸:かっこいい…空気の揺らぎがみえる。同じ機体のこれもよかった。
100分de名著シリーズ・カント「純粋理性批判」:これを本として読み通す自信がないので… (Link)
📻聴いた/聴いている
Lofi.cafe:今週も作業中はこれです。少し疲れてきたら「勤務中ずっとGet Wild退勤プレイリスト」に移行します。 (Link)
新型オトナウィルス「子育てで困ったら遺言」:いろんな人の勝手な言動のために失われていった才能の大きさたるや。子供との接し方だけではなく、他者全てとの関わり合い方のお話。 (Link)
ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」Ep.34:人生を救ったエンタメ・コンテンツのお話でした。私の場合、映画「チョコレートドーナツ」な気がします。迫力のある、なんとも言えない、しかし魅力ある映画でした。 (Link)
🧩感じた/感じている
「そんなものは時代遅れ」という人の価値観も、100年後には間違いなく時代遅れになっているはずで、価値観そのものは原則相対的だ。
学校/Schoolの語源となっているギリシャ語・スコレー(scholē)は元来「閑暇」「ひま」を意味していて、学びに勤勉さを求めるのは筋違いなのかも知れない。
今・この場所でわからなくても良い、納得できなくても良い知識や理性に対してどう向き合うかで、その人の知性は測られる。
吾が仏尊し、「心のゆとりがないこと」の例えとしてネガティブな意味合いで使われることが多いが、そう思える心自体は豊かなものではないか。
誰かの文句を見たり聞いたりすることがしんどくなってきた。仕事なら、まあいいんですけど。
The greatest teacher is called “doing”.
🍵今の関心事
会社は家族か、チームか、村か、菜園か。(Link)
男性ばかり写った写真を見て「多様性がかけている」と判断する人のなかにある、多様性を測る尺度の幅の狭さに、自分はどう向き合うべきか
リーダーシップの幻想は何に由来するのか
あらゆることを10倍の規模で考えてみたときに何が起きるのか
スラムダンクの小暮君は、大学でどんな就職活動をするのか/したのか
🥑活動報告
毎朝冷水浴をする習慣を今月から始めたのですが、好調です。
今週金曜日に社会人向けの面接セミナーの講師をするんですが(なぜ私なのか、と本当に思っています)、不安しかありません。いいお話ができるように頑張ります。
最近出した書籍「情報を活用して、思考と行動を進化させる」の内容を紹介するPodcast収録をしました。明日から配信予定です→Cobe.fm
2冊目の本を書こうと、内容を考え始めました。先に文章を書いて、出版社に持ち込む作戦を考えています。
このニュースレターに有料会員プランがあることにいま気づきました。月5ドル支払ってくださっている方向けに、何か別の何かをお届けしようと考えていて、別冊ニュースレターか、各レターを私が解説した音声配信か、さてどうしようかしら。
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