神戸からおはようございます。
このニュースレターはいま137名の方が登録してくださっています。いつもありがとうございます。登録は↓からです。
昨日15日は終戦記念日でした。(からはじまる文章を長々書いていたんですが、紹介したいコンテンツが溢れてしまったので思い切って省略です。次段落は、なんとか残した最後の部分です)
平穏に見える日常にも大なり小なり隠れた分岐が無数に埋め込まれていて、個人や組織、集団がそのどちらを選ぶのか、どちらに進むのかによって、部分も全体も大きく変わってしまうんだろうな、というあたりまえのことを感じます。(先週取り上げた本「知ってるつもり」はその冒頭、ミサイル襲来の誤報に際して危うく世界を滅ぼしかけたロシア軍人の話から始まります)。未来は何か大きな決定一つによってばちっと決まるのではなく、毎日、毎分わたしたちがとる行動によって静かに決まっていくはずです。眼に入ってくる情報やそれに対する批判に触れて、反応をしてしまうのは避けたいなと思うと共に、とはいえ喧しい社会が押し寄せてくる、そんななんともならない日々にあって、平気に気楽にユーモアを持って、かつ真剣に活きたいなと思っています。
(少し話はズレますが、2020年7月放送の『100分de名著 吉本隆明“共同幻想論”』の最終回で、伊集院光さんがご自身のおじいさんのお話として、「戦争に負けるなと思ったのは『こんなに一生懸命やっているのに腹が減る』っていうのは道理が合わない(と感じたとき)」という話をされていて、蓋しその通りだなと)
(もう一つズレた話をすると、角川書店「ハンディ版入門歳時記」によれば、終戦記念日は秋の季語)
✏️読んだ/読んでいる
📃記事
棋士は食べることが好きだ:関西棋士の雄、糸谷先生が大好きです。無慈悲な黒い会計帳。 (link)
オリンピックを終えたアスリートの方へ:為末大さんの8月5日投稿。オリンピックの呪縛からどう逃れるのか。呪縛は必ずある、その前提で語られる生々しいお話が素敵でした。オリンピック関連で書かれたテキストで、読む価値があると思えた数少ない記事のうちの一つです。 (link)
考える技術とはなにか:1ヶ月に1回は繰り返し読んでいる記事。 “Good thinkers understand a simple truth: you can’t make good decisions without good thinking and good thinking requires time. If you want to think better, schedule time to think and hone your understanding of the problem.” よく考えるには時間がかかる。これが真実。 (link)
斧を砥ぐことの価値:「生産性や能力に伸びしろがあり、中長期の成果を求められる場合、だいたいのケースでは「最初に斧を砥ぐ」ことが大きな力と意味を持ちます。」その通り×100です。 (link)
地球温暖化に対して赤信号:国連IPCCが4千ページを超える報告書を提示し各国トップもそれに同調。今後10年で猛烈な熱波や干ばつ、洪水、鍵を握る温度の限界超えがますます増えると警告しています(ギリシャではいままさに)。読んでいた「それはあくまで偶然です」の中で、気温上昇はたまたまではなく確実に起きていることも指摘されていました。人為的かどうかなど、もう論点ではないのです。 (link)
”The latest UN report is clear: Climate change is here, it’s a crisis, and it’s caused by fossil fuels.” by the Atlanticアフリカには想像よりも多くの木があった:アフリカ大陸でFAOは、Google EarthやGoogle Earth Engine等の力を借りて、 “Africa Open DEAL initiative”を進めています。その成果の一つがいまここに。 (link)
ハイチでM7.2の地震:写真を見ると、その甚大さが感じられます。 (link)
タリバンがアフガニスタンのほぼ全ての主要都市を占拠:カタールで米国を含めた交渉が続いている中です。BBCやAxiosをフォローしています。 (link)
失敗から学べる組織であるために:多くの組織・個人の中で、失敗は忌避される。(link)
①負け/失敗の条件を明確に定義・言語化出来ているか
②遠慮なく「失敗」を指摘出来る空気があるか。または、失敗を指摘出来る人間が発言力を持っているか
③一方で、責任者がきちんと説明責任や遂行責任を果たす風土があるか
④魔女狩りではなく、組織の問題として失敗の原因を言語化、課題化出来ているか
⑤課題解決と、それに関するフィードバックがきちんと機能しているかLazardによる欧州スタートアップレポート:2020年から彼らが始めたT100 European Venture Growth Indexはこの1年で1.8倍にまで成長。FintechとSaasが成長を牽引。活発な投資家の記述もあり、欧州のスタートアップ周りのスクリーンショット理解にちょうどよさそう。 (link)
Covid-19期間中のオンラインショッピング動態: 車購入に関する情報は初めて見たかも。商品種別への言及もなかなか見ないので楽しい。 “AFTER the COVID-19 outbreak ends”なる言葉がチラ見えするレポートに社会変化を感じる。 (link)
米国での職場復帰はどんな風に進んでいるか:地下鉄利用者等のデータから見える、職場復帰の進捗動向。2020年5月対比で200%超、サンフランシスコやフィラデルフィアなどは300%以上の復帰度。デルタ株で状況はまた変わっているようですが。 (link)
高野秀行『コロナ感染の歩き方』その1 体調異変からPCR検査、 陽性確認・自宅療養まで:この記事を読んで、まずパルスオキシメーターを買いました。SPO2が手軽にはかれる時代のありがたみ。 (link)
次はパラリンピック:QuartzがまとめたパラリンピックのMust Watchリスト。この状況下での開催、どうなるかをただ感じています。怒りとも悲しみとも期待とも距離を取りたいです。 (link)
「学術的に理解する」とはどういうことか:素敵なDeckでした (link)
📙本
どこからが病気なの?:医学と医療は違うから、医学的に正しいが医療として正しくないことはある。複雑系と群青劇。シンプルなストーリーにはまり込まないように。確定診断への思考は、自分の仕事の時の頭の使い方を言語化して頂いたようで気持ちよかったです。また、不正確な医療情報に対するまっすぐな罵倒と、医療へのまっすぐさ(医学ではない)が同居しているのが心地よかったです (link)
それはあくまで偶然です:運と迷信の統計学、読み終わり。第6章で取り上げられている、射撃手の腕前を評価しようとする際の誤りについての記述は頭に留めておきたいです。「結論や教訓みたいなものがはっきりしない」というレビューを見て、流動食のような本ばかり読む人間にはなりたくないなとの思いを強くしました。 (link)
実践知 エキスパートの知性:神戸大学経営学部の金井先生の著作。Practical Intelligenceか、深まってきました。看護師さんやアーティストさんの成長過程への着目、面白かったです。 (link)
知の技法 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト:技法といいながら、各先生が好きに自分の分野を語っているのが最高で、第2部最初にでてくる地図のお話で私は頭をぶったたかれた気持ちになりました。好きです。 (link)
遠野物語:これは翻訳が必要だ。安易にコメントしてはいけないやつ。 (link)
地球生まれで旅育ち ヤマザキマリ流人生論:「描くことへの執着。描いたものへの無頓着」っていう一節に出会えただけでも、いまの自分にとって価値ある1冊でした。 (link)
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション:浅野にいおの世界観爆発。大好きで全巻買いです。 (link)
🎥観た/観ている
NHK フェイクバスターズ「新型コロナワクチンと誤情報」:みましょう。 (link)
Spurious Correlations:相関関係と因果関係の違いはこれまで4億回語られてきたわけですが、一目見て「違うものなんだな」と理解できるようになる至極のグラフがたくさん並んでいます。↓はお気に入りの一つ。 (link)
100分de名著 吉本隆明“共同幻想論”:吉本ばななさんのお父様としてしか知りませんでしたが、ハードな思想を頂きました。新潮文庫の遠野物語の解説でもお目にかかれて、世の繋がりを感じる日々です。 (link)
📻聴いた/聴いている
Lofi Hip Hop & Jazz Hip Hop:Chillです。夏。 (link)
いんよう!第156回【主婦/主夫の話。あるいはコミュニケーション】:卵の話が心に突き刺さります。家事は動的にデザインされている。 (link)
Rebuild 312: Face in the Box:将棋に貢ぎたくなる気持ち、完全にわかる (link)
The First Take 郷ひろみ「二億四千万の瞳」:歌っていいなぁ。バナナマンの日村さんで再生されてしまうのは私の脳内バグです。
🧩感じた/感じている
人間だもの、あらゆることに飽きが来る。
「オタクは喧嘩慣れしている」は本当だ。
100対0で決まる道理はない。51対49を目指して事実を集め、最後の2票をどちらに入れるかで調整する気持ち。
結局はThe Serenity Prayer(俗に言うニーバーの祈り)に行き着く。
対義語の取り方に個性が表れる。二項対立の捉え方といってもよい。対義語、対立先の捉え方に時代や文化が現れる。
職業に貴賎なし。なので、一般的に賤なる仕事であっても、誰かのためになるならば精一杯やる。そこに流儀がある。
AutoDrawすごい。
会社の格を自分の格と混同している人が居る。会社の立場を自分の立場と混同している人が居る。大きな会社だけではなく、スタートアップにも居る。
🍵今の関心事
お盆休みでも昇華できない積ん読があったとすると、何か生活の仕方を間違えているのではないか。
政府や政治家のダブルスタンダードは私も大嫌いで苦手なんだけど、それをSNS上であげつらう人は結局何をしたいんだろうか。
定型的熟達化、適応的熟達化、創造的熟達化。それぞれどんな風に進んでいくか。
過去と未来への省察、さらには行動中の省察を、コーチとしてどう促すか。どう関われるのか。
🛴ショートショート書き出し
(ショートショートnoteを使ってランダムに出てきた2つのキーワードから、書き出しを連想して実際に書いてみます。ショートショート初陣ですが、恥ずかしさをなんて放り投げて、まず晒してみてから始まる人生があるようなので)
「鬼のさしすせそ」:明日から鬼ヶ島での新卒研修が始まる。
「金持ちバーテンダー」:15年通い詰めている寂れたバーのマスターが、『ちょっと良い儲け話がありましてね』と話しかけてきたのが先々週の金曜のことだった。
🥑活動報告
書店・有隣堂さんで行ったイベント、楽しかったです。
先週突然、Speakerdeckがバズりました。公開しておくものですね。
久しぶりに本気の収益プロジェクション@Excelをつくりました。没頭できる貴重な時間です。
10月に2時間の勉強会の講師をすることになりました。私はなにをする人なのかよくわからなくなってきていますが、ノンラベルで頑張ります。
今週も、Happy Weekを:-)